人が想像できることは、人間が必ず実現できる ジュール・ヴェルヌ

心臓外科医になった時に求めていたものは全ての心臓病の患者さんを自分の手で治したいという、よくある漠然としたものでした。社会人として医療現場に出るとそれどころではなく日々の診療に追われて目的を失いそうになることも数多くありました。やがて目標ができました。もちろんしっかりとした信頼を得て、また高い技術力で手術を行うことのできる心臓外科医になりたいというものでした。また同時に自分にしかできない手術を考えたいと思うようになりました。いつからか自分の中にある座右の銘は『継続は力なり』から『人が想像できることは、人間が必ず実現できる』に変わりました。その一つがMICS CABGにおける両側内胸動脈の使用につながったと思います。今はMICS CABGをさらに良いものにすることも考えていますが、また違うことも新たに取り組みたいと考えています。飽くなき探究心はまだまだ続きます。

東京ベイ浦安市川医療センター 心臓血管外科

菊地慶太