病院の食事

心臓や血管の病気でご入院した場合の食事は、通常“減塩食” といって塩分を少なくした食事を召し上がっていただきます。どのくらいの塩分かといいますと、大和成和病院では一日6gを基準にしています。かなり味気ない食事だと思います。多くの患者様が一日10g以上の塩分を摂取してしまっていたと思いますが、ご入院するとその半分の塩味になるわけです。手術や治療で辛いうえに薄味の食事ではたまったものではありません。でも塩分を多く摂取すると浮腫んでしまったり心不全が悪化してしまう方もいらっしゃいます。減塩でも美味しい食事を食べて頂きたいと心から思いますが、なかなか難しいことも多いのです。その他にカロリーの制限やたんぱく質の制限、水分の制限などもあります。嫌な話になってしまいますが、大切な事はこのうす味に慣れて頂くことなのです。入院中に治療として食事を召し上がっていただきますが、その味に慣れて家でも同じような食事を食べて頂きたいのです。継続は力なり。image

心臓血管外科医 菊地慶太