腹部大動脈瘤の症状って?

腹部大動脈瘤の症状についてお話します。動脈瘤は基本的に症状がありません。厳密にいうと、破裂しそうなときや破裂した時には腹部や腰部に激痛が走ります。しかしそうでない場合には“症状が出ない”ことが特徴です。だから怖い病気です。症状があれば、いわゆる“黄色の信号”ですから、皆さん何が原因で起きた症状なのか不安になり、結果として検査を行うことが出来ます。でも症状がないからわかりません。通常の結構診断でもお腹などのCT検査は行いませんから、気が付かないことが多いんです。ではどのようにして予防するかというと、やはり人間ドックを行いCT検査腹部超音波検査で見てもらう必要があります。動脈瘤は急速に拡大することは稀ですから、一度検査を行って問題なければ、基礎疾患や高熱などのエピソードが無ければ1年以上は大丈夫なことが多いのです。特に動脈硬化が原因ですから、その危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙など)をお持ちの方は、一度チェックを行ったほうが良いですよ!IMG_4581.JPG

心臓血管外科医 菊地慶太