心房細動の血栓塞栓予防

年齢とともに増加する心房細動不整脈)によって心房が正常に収縮できなくなると、心房内の血液がよどみ、血栓(血のかたまり)ができやすくなります。この血栓が心臓から流れ出て動脈につまった状態を塞栓症と呼びます。心房細動が原因で心臓内にできる血栓の90%以上は左心耳といわれる左心房の中にある突起した構造物にできます。このように心房細動によって左心耳内にできた血栓は血液の流れに乗って心臓から出ていき、脳梗塞(脳塞栓)を引き起こします。そのため、心房細動を患う方々の脳梗塞予防には“左心耳をなくしてしまう”ことが一番良い治療と考えられます。内科的な治療はWATCHMANという左心耳の中に傘のようなものを入れて左心耳をつぶす方法です。外科的には胸腔鏡(内視鏡)を使って小さい穴から左心耳を切除する方法です。

胸腔鏡内視鏡)を用いて行う左心耳切除術(胸腔鏡下左心耳切除術)は、小さな4つの傷から左心耳を切除します。肋骨を広げることなく短時間で手術が終わる方法で、患者様の体に優しくかつ確実に左心耳をなくすことができる方法なのです。(2022年4月から胸腔鏡(内視鏡)を用いた左心耳切除術が日本で初めて保健医療の適応となりました。)。胸腔鏡下左心耳切除術の利点はどんな大きさや形の左心耳も切除可能であり、抗凝固治療を中止できる可能性が極めて高い事です。

胸腔鏡下手術(内視鏡を用いた低侵襲手術)は特殊技術を要します。東京ベイ浦安市川医療センター 心臓血管外科チームは、胸腔鏡下心臓手術のエキスパートです。また手術チームのメンバーである麻酔科医臨床工学技士看護師胸腔鏡下心臓手術に精通しています。

心房細動と診断されたら、東京ベイ浦安市川医療センターの ハートセンターにご相談ください。無料メール相談はこちらです!

【心臓血管外科】無料メール相談 | 東京ベイ・浦安市川医療センター (tokyobay-mc.jp)

東京ベイ浦安市川医療センター 心臓血管外科

菊地慶太

 

 

#心房細動

#WATCHMAN

#左心耳切除術

#胸腔鏡下左心耳切除術

#不整脈

#脳塞栓予防

#DOAC

#抗凝固療法